

十時孝好 霜月の「USAGI」
2020日11月06日[金] - 11月15日[日]
*当展示はアポイント制です。
電話かメールにて事前予約をお願いいたします。
03-5159-0599
tokyo@ippodogallery.com
開廊時間:11時〜18時
休廊日:月曜日
*
私にはいい友人達がいる。
数年前 その中の美術畑の一人に聞いてみた。
「美術史的には 俺は何派?」「お前は ナビ派。」
四十数年前USAGIシリーズを描くキッカケの一人であった彼に喝破された。
「なる程!」彼なりに見続けていてくれたのだ。
作品は見られず無視されたら悲しい。
美術評論家 故・藤枝晃雄氏のおっしゃる通り 作者の自己評価という眼と 観者の他者評価という眼の一致があればうれしいのだが、「うさぎ」は共通言語足るか?
わかりやすいキャラクター性には 作り続けるかぎり常に軽薄さとマンネリ化が付き纏う。
しかしUSAGIでアートを伝えたかった。
具象に仮託するスタイルはそこら中にあるけれど 私は光輝く何かでなく 通俗に語らせたかった。
高みから見下すアートでなく 隣の人と同じ地平に立ちたかった。
置いてけぼりはいやじゃないか。
通俗性を通して「ただ今、ここ!」が立ち現れ 素数のごとき命のようなものが宿るなら見てみたい。
アートにジャンル無しが持論だが 絵カキとしては絵画、彫刻の実体に 他の誰かと共に出会ってみたい。
絵事後素を旨として。
2020年10月10日
十時 孝好
*
十時孝好のUSAGIは 十五夜の月の中で餅つきをしているものでも、不思議の国のアリスの白ウサギでも、ピーターラビットでもない。
時々、夜のクラブのバニーガールのようないたずらっぽいのもいるが、十時のUSAGIは 富士山麓の森の木々から生まれて来る。
広い彼のアトリエには老猫が一匹、周りにたくさんの鳥獣がいて淋しくないと言う。
そう言えば キーンキーンと鹿が鳴いて出迎えてくれた。
幼い頃から画家を目指し、東京芸大 油絵科に入り田口安男・野見山暁治 両教授を師とし、大学院を卒業後、田口教室で助手を3年務め、ニューヨークに渡った。
ヨーロッパではなくアメリカを選んだ十時は アートの持つ圧倒的な力を知り、そのスケールが日本とは大きく異なっている事を強く感じた。
ルネッサンス期の芸術家たちは 画家であり彫刻家でもある。その中で天に捧げるように描き創るミケランジェロが好きと語る。
アメリカのアートの衝撃を受けて帰国、彼は絵から飛び出したような彫刻のウサギを創り出した。ウサギは共通言語になりやすく、USAGIの十時孝好としてアートを伝える事になるのだが、彼もまた 天に捧げたいと創り続けている。
時に 赤いドレスを着たうさぎが飛び出して来る。
彼は赤を太陽の色 血の色 火の色と言って好み 赤いドレスのウサギは生命力に溢れている。
30年ほど前から、十時孝好のUSAGIが気になっていた。この度ついに巡り会えた嬉しさをカタログに入魂 表現してみた。
霜月のUSAGI たちは 冬の訪れを待っているのか?
富士山麓から銀座に下りて来た。
一穂堂 青野惠子
電話かメールにて事前予約をお願いいたします。
03-5159-0599
tokyo@ippodogallery.com
開廊時間:11時〜18時
休廊日:月曜日
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私にはいい友人達がいる。
数年前 その中の美術畑の一人に聞いてみた。
「美術史的には 俺は何派?」「お前は ナビ派。」
四十数年前USAGIシリーズを描くキッカケの一人であった彼に喝破された。
「なる程!」彼なりに見続けていてくれたのだ。
作品は見られず無視されたら悲しい。
美術評論家 故・藤枝晃雄氏のおっしゃる通り 作者の自己評価という眼と 観者の他者評価という眼の一致があればうれしいのだが、「うさぎ」は共通言語足るか?
わかりやすいキャラクター性には 作り続けるかぎり常に軽薄さとマンネリ化が付き纏う。
しかしUSAGIでアートを伝えたかった。
具象に仮託するスタイルはそこら中にあるけれど 私は光輝く何かでなく 通俗に語らせたかった。
高みから見下すアートでなく 隣の人と同じ地平に立ちたかった。
置いてけぼりはいやじゃないか。
通俗性を通して「ただ今、ここ!」が立ち現れ 素数のごとき命のようなものが宿るなら見てみたい。
アートにジャンル無しが持論だが 絵カキとしては絵画、彫刻の実体に 他の誰かと共に出会ってみたい。
絵事後素を旨として。
2020年10月10日
十時 孝好
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十時孝好のUSAGIは 十五夜の月の中で餅つきをしているものでも、不思議の国のアリスの白ウサギでも、ピーターラビットでもない。
時々、夜のクラブのバニーガールのようないたずらっぽいのもいるが、十時のUSAGIは 富士山麓の森の木々から生まれて来る。
広い彼のアトリエには老猫が一匹、周りにたくさんの鳥獣がいて淋しくないと言う。
そう言えば キーンキーンと鹿が鳴いて出迎えてくれた。
幼い頃から画家を目指し、東京芸大 油絵科に入り田口安男・野見山暁治 両教授を師とし、大学院を卒業後、田口教室で助手を3年務め、ニューヨークに渡った。
ヨーロッパではなくアメリカを選んだ十時は アートの持つ圧倒的な力を知り、そのスケールが日本とは大きく異なっている事を強く感じた。
ルネッサンス期の芸術家たちは 画家であり彫刻家でもある。その中で天に捧げるように描き創るミケランジェロが好きと語る。
アメリカのアートの衝撃を受けて帰国、彼は絵から飛び出したような彫刻のウサギを創り出した。ウサギは共通言語になりやすく、USAGIの十時孝好としてアートを伝える事になるのだが、彼もまた 天に捧げたいと創り続けている。
時に 赤いドレスを着たうさぎが飛び出して来る。
彼は赤を太陽の色 血の色 火の色と言って好み 赤いドレスのウサギは生命力に溢れている。
30年ほど前から、十時孝好のUSAGIが気になっていた。この度ついに巡り会えた嬉しさをカタログに入魂 表現してみた。
霜月のUSAGI たちは 冬の訪れを待っているのか?
富士山麓から銀座に下りて来た。
一穂堂 青野惠子
銀座一穂堂サロン
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Fax. 03-5159-0699
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